
中国の経済状況は、どう見積もっても「悪い」と断言できるほどに悪化している。
例えば中国政府の大本営発表の失業率は5%前後。
ところがこれはあくまで大本営発表ならぬメンツ経済の数字。実際の現地の人の肌感覚だと3〜50%にもなるといい、とにかく仕事がないようである。
仮にあったとしても、給料は10年前の半分、いや3分の1ほどになり、それでは到底暮らせないという程度。
そんな中、中国社会では新たな問題が至るところで火を噴き出している。
それが今回の《現代中国を識るためのトレンドワード》である。
欠薪
「給与未払い」。
ピンイン:qiàn xīn

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讨薪
(未払いの)給料を払えと(集団で)抗議する
ピンイン:tǎo xīn

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中国政府は常に「中国経済は絶好調」をアピールし、経済成長率5%だということにしたいので、上記のネガティブなワードは新聞などメディアに出てくることはほとんどない。
しかし、SNSではしょっちゅう出てくるトレンド中のトレンドである。この単語を知らないと中国情勢についていけないほどの、重要なキーワード。
「キラキラ中国」に魅せられ洗脳された「中国大好き族」たちにとっても、思わず蓋をして「なかったこと」にしてしまう中国の現実である。
ついでに、これも覚えておこう。
堵门
こちらは文字面だけだと「門を塞ぐ」なのだが、トレンド的には「”讨薪”のために門(入口)を塞いで抗議する」というニュアンスになる。
なので、「堵门讨薪」などセットで出てくることも多い。
ピンイン:dǔ mén

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