白熱する選挙戦
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来年1月13日に投票が行われる2024年台湾総統選。今回で8回目を迎え、すっかり台湾の4年に一度のイベントとなった。
すでに選挙戦は行われており、台湾内では「民意調査」、略して「民調」と呼ばれる支持率調査も毎週のように行われている。
私もその行方をずっと追っていたのだが、正直、7月までは投票日まで時間があるので横目でチラ見する程度しか意識せず、参考記録程度だった。
が、やはり8月からだんだんと票が割れてきており、支持率も徐々に現実に近づきつつある。
今回は、日本のメディアがあまり報じない、台湾内での支持率調査の行方を書いて行くことにする。
が!その前に、少し注意書きを兼ねた予備知識を。
総統選支持率調査の注意点
まず注意すべきことは、支持率調査はいろんなメディアや機関が行っていることである。日本でも各メディアが支持政党調査を行っているが、台湾はもう少しややこしい。
なぜなら…組織によって「旗色」があるから。要は中立ではないということである。
ただし、日本のように、我々は中立です!と公言しながらこっそり手心を加える日本の偽善ではないだけ、台湾は「まとも」である。
定期的に「民調」をしている主な調査機関・組織は以下の通り。
これだけ偏っているので、一つのデータだけを取って「こうだ!」と論じるのは、こと台湾に関してはかなりリスクが高いのである。故意にやっていれば、それはプロパガンダであり世論誘導である。
日本メディアが台湾民意基金会のデータしか参考にしていないのも、半国家機関だからいちばん信頼できると踏んでいるのだろうか。
主なデータの抽出方法だが、「電話(固定電話+携帯)」「ネット」「スマホによるアンケート方式」の3つとなり、抽出人数は1000〜1万人以上とバラバラ。ざっくり平均で1500人程度と思って良い。
と予備知識をつけたところで、最新の支持率状況を見てみよう。