中国はなぜこんなに強硬なのか?内部を知れば納得、その3つの理由【中国コラム】

中国国旗中国情勢

福島の処理水に対し、中国がかなり強硬な態度を見せている。
これに対して怒りを感じる日本人も多いだろうが、まずは冷静になることが先決である。
冷静になるにはどうすれば良いか。それは「なぜ」を考えることである。

なぜ中国がここまで強硬なのか?

様々な角度から様々な意見があるが、筆者は大きく分けて3つの要素があると感じている。

今回は、その3つの要素を順に解説していく。

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理由1 経済低迷によるガス抜き

中国の経済低迷と不景気

ネットやマスコミのニュースで取り上げられる「原因」として、これがいちばん多く挙げられる。というか、一部中国ウォッチャー系Youtuber以外、これ以外の理由をあまり聞いたことがない。

習近平政権の経済政策の失敗により、現在の中国の経済は坂を転げ落ちるような凋落に陥っている。不動産デベロッパーの債務超過による事実上の破綻や、若年失業率の21%越え、大卒の就職率平均30%など、経済面では良いニュースが全くと言ってよいほど出てこない。
中国面に墜ちた中国在住者がいくら擁護しても、マクロ経済学的には中国の経済はガタガタなのは明らかである。

しかし、中国のいちばん恐ろしい部分は、その数字ではない。もちろん、その数字もお化粧しまくりであることは言うまでもないが、あまりにお化粧が過ぎて、本当の数字が誰にもわからないことである。
本当の数字が出てこない、否、神のみぞ知る以上、どんな経済学者も予測しようがないのである。

「中国崩壊」

という言葉がよくネットを駆け巡っているが、その定義を「不動産バブル崩壊」とすると、中国はすでに崩壊済み、「さあこれからどうすんの」という段階に入っている。

少し話は変わるが、国単位の経済を綜合的にかつ俯瞰的に見る「マクロ経済」と、個人や企業単位の数字を見る「ミクロ経済学」は観点からして全く違うが、これは国際政治でもそうである。
中国という国を、政治や経済、私は歴史家なので歴史や文化などから綜合的に分析し、「中国(人)」とはこうであるいう最小公倍数を導くのが「マクロ地域研究」、対して個人個人の肌の触れあいなどからそれを導き出すのが「ミクロ地域研究」と言える。
「マクロ」からは知の蓄積さえあれば「ミクロ」を導ける。が、その逆は知だけでなく相当の経験値を要するため非常に難しい。私が知っている範囲では、中国関係で「ミクロ」から「マクロ」を導けるのはジャーナリストの福島香織氏、元中国人としての経験豊富な石平氏くらいだろうか。他にいたら教えて欲しい。
だから、「マクロ地域研究」でものを言っている筆者などに対し、「中国人の友人は」とミクロ観点で語るのはとんだ「スレ違い」である。他人に頓珍漢なリプをしている暇があれば、自分の知性と見識の欠如を省みて勉強にいそしむが良い。

閑話休題。

その中国の経済不振、肌感覚としてはこれよりひどいらしく、国が出す数字と肌感覚とのギャップをいちばん感じているのが当の人民。偵察として微博を覗いてみても、学生の就職戦線など明るいニュースが全くない。
「卒業即失業」の現実に、彼らも頭を抱えている。

経済的な不況が慢性化すると、社会的な不安と不満が出てくる。その矛先が中共に向いた時、カリスマ性のある人物が出ない以上革命はないだろうが、社会が大きな混乱を生じる。

内部がガタガタな独裁国家が、自分たちに向きそうな矛先を逸らすための鉄板行為は、それを「ソト」に向けることである。

今回の福島の処理水は、経済的に窮地に陥った人民の不満をソトに逸らすには絶好の機会である。
ここぞとばかりに大ネガティブキャンペーンを行い、20年手塩に掛けて育てた「強国人間」(Zガンダムの「強化人間」からヒントを得た造語。強国ステロイドという注射で「強化」された「愛国者」のこと。中文では「小粉紅」)を総動員したかのような「情報攻撃」を行っている。

ネットの経済評論家のほとんどが「経済不安説」を主張しているが、そりゃ「経済」評論家だから観点も経済に偏ってしまうのは致し方ないところである。

まずは準備体操終わり。ここからが私独自の見解、「メインディッシュ」である。

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