「勉強」
ネイティブ使用頻度:★★★☆☆
勉強、イヤですよね。出来ることならやりたくないですよね。お気持ちわかります。
でも、中国語の「勉強」って…これそのままの意味なんです。
中国語で「勉強」は、「無理やり(強制的に)~させる」「嫌々~する」という意味で、
「他人から無理やり何かをさせられる」
「本当はやりたくない。でも仕方ないからやる」
というニュアンスです。
旅行などで使ったり耳にする機会はあまりないかもしれませんが、「勉強地+動詞」という形で日常会話ではけっこう使われます。
日本語の「勉強」は、中国語では「学(習)」「読書」「念書」です。
中国留学時代、京都に留学して日本語、というか京都弁を覚えて帰ってきた中国人女性がいました。外国人に中国語を教えているわけではないので、日本人留学生とは日本語で話すのですが、ある日こんなことを言っていました。
「日本に行って初めてわかったの。『勉強』ってイヤイヤするものだって」
日本語と中国語の「勉強」の意味の違いを踏まえたナイスユーモアでした。
読書
ネイティブ使用頻度:★★★★★
そういえば、「読書」も日本語とニュアンスが違います。
「本を読む」というそのままの意味もなきにしもあらずですが、どっちかというと「勉強する」という意味で使う方が多いのが中国語としての「読書」の特徴。
たとえば、
我在東京大学読書
となると、字面だけを見ると
「東大で読書するのか。勉強家だなー」
というイメージになると思います。
しかし、これを直訳すると
「私は東京大学で勉強しています」
となります。これが転じて
「私は東大の学生です」
という意味に。
では、読書は中国語で何というかというと、「看書」となります。
手紙
ネイティブ使用頻度:★★☆☆☆
私が中国語を習い始めた四半世紀前には、これが日本語と中国語の違いの筆頭ネタとして挙げられていました。が、最近は「手紙」より「衛生紙」という表現の方が多いので、使用頻度は減る一方のはずです。
又聞きなのでホントかどうか知りませんが、最近の日本のドラマやアニメの影響で、若者を中心に「手紙」を日本語の意味のまま、ネットスラングで使う人もいるとかなんとか。
「単車」
ネイティブ使用頻度:★★☆☆☆
単車とくれば原付バイクのことですが、中国語になると「自転車」となります。
しかし、何故これが星二つなのかというと、広東省ローカルの中国語で他の地方では使わないから。広東省の方言、広東語では自転車のことを「単車」と書き、特に香港は「単車」一択です。これは香港に住んだり広東語を習わない限り、まず知らないと思います。
広東省以外ではほぼ使わないものの、広東省に入るとどこもかしこも「単車」。関西人が「ちゃりんこ」、名古屋人が「ケッタマシーン」と言うようなものですね。
「自転車」は、中国ではふつう「自行車」なのですが、台湾になると「脚踏車」になります。中国の普通話と台湾の華語は、単語レベルでけっこう違ったりするのですが、自転車はその典型です。かつては日本語の「自転車(自轉車)」も使われていたんだとか。
しかし、実は台湾で一軒だけ、「自行車」と書かれた自転車屋を見たことがあります。
はい、証拠です。ビジネスでよく台湾へ行っていた17~8年前なので場所は忘れましたが、台北のどこかです。
こう書いてみると、意外に多いですね。
漢字の罠にハマってトンチンカンな会話にならないよう、皆さんも気をつけましょう~。
近い将来、そこそこリクエストがある
「『中国普通話』と『台湾華語』ってどこがどう違うの!?」
ということを書いていけたらいいなと考えています。