台湾には、日本文化の影響で様々な日本語が残っている。
予想もしないところで残っていることもあり、それを探すのも台湾旅行の楽しみなのだが、中にはこんなものも残っている。

タクシーに関する地元台湾のニュースなのだが、赤丸で囲んだ「小黄運將」に注目。
「小黄」とはタクシーのことで、台湾のタクシーの車体が黄色であることから、こう呼ばれている。

このタクシーの黄色は昔からで、25年前のタクシーもこの通り黄色。
しかし、「小黄」が今回のお題ではない。
その後の「運將」、これ実は日本語の「運ちゃん」なのである。
「運將」、中文での読み方はyùn jiàng(ユィンチアン)となるのだが、実際は日本語のまま「うんちゃん」と発音し、日本語のまま発音しても通じてしまう。
実際、ニュースでもアナウンサーAは中国語の読み方でyùn jiàngと発音していたが、別のアナウンサーBは「うんちゃん」だった。ただし、中国語にいきなり日本語が入るので、意識して聞かないと「うんちゃん」と言ってるのに気づかないかもしれない。

日本の小説「タクジョ」も、中文では「小黄女運將」となっている。上で説明した「小黄」と「運將」がわかれば、漢字を見れば理解できるだろう。
「タクシー」以外で使われる「運將」
私が「運將」を知ったのは、台湾に住んでいた30年前のこと。
その時に教えてもらった運將のニュアンスは、以下の通り。
①タクシーの運ちゃんのみ。バスやトラックには使わない
②日本語と違って呼びかけにも使える
日本語と違って使用範囲は狭いが、その分(?)カジュアルな使い方ができるという感じか。
日本で「おい、運ちゃん!」なんて言おうものなら殴られそうだが(笑
SNSでも「運將」を紹介するときはそう書き込んでいるのだが、台湾人フォロワーさんからツッコミが入った。

タクシー以外でも使われるよ!
エビデンスもくれたので、それをベースに自分で調べてみると。

「大車(卡車)運將」:トラックの運ちゃん
※「大車」(卡車):トラック
ちなみに、「トラック」も、大車(卡車)と書いて日本語で「トラック」ということがある。実際は「トラクゥ」に聞こえるが。

「公車運將」:バスの運ちゃん
※公車:バス
「公車」も昔、30年前は日本語で「バス」(実際の発音は「バスゥ」)で通じていたのだが、これも残念ながら死語になってしまった模様。台湾語の中では残っているかもしれないが。
もう一つの日本語ー貸切仔
タクシー関連で、もう一つ日本語が残っている。「貸切仔」である。
「運將」が台湾語(に残る日本語)から来たのと同じく、「貸切仔」も台湾語で、タクシーという意味。
日本語の「貸切」が台湾語として残った例である。
ただし、すでに死語となっているらしく、「残っている」ではなく「残っていた」と書いた方が正しい。
「運將」は「台湾に残る日本語」シリーズの中でも、古くから台湾語の中に残る古参なのだが、改めてニュースで「うんちゃん」と言ってるのを聞くと、そして改めて調べてみると、「運將」は色んな形で残っているのである。





