1年前のGW、筆者は高雄の物見遊山中でした。
そんなある日、高雄の哈瑪星地区にある旧高雄駅エリア、「哈瑪星鉄道園区」に一台の車両が搬入されました。
台鐵の幹線全線電化による要らない子扱いされたディーゼル自強号が、高雄までドナドナさてきたようです。

その車両とは、日本の東急車両で製作された特急型車両DR2900型。
なんとなく日本の昔のディーゼルカーと前面が似ている感じがするのでお察しのとおり、日本の日立製です。
日立は台鐵最新鋭の電車EMU3000もそうなので、台湾との付き合いはかなり古いのです。

車内はふつうの特急列車なのですが、「月洞門」と呼ばれた円形の仕切り(エンジンの排気管隠し)がどこか台湾風だったことで印象深い車両でした。
台湾鉄道(台湾国鉄)の主要幹線が全線電化され、2023年に定期運用を終了して全車お役御免となり高雄までドナドナされてきたのですが、使い道は何だろう、そのまま鉄道公園内に放置か?
と思いながら1年、ついに使い道が決まったようです。
その第二の人生…ならぬ車生は、なんとイタリアンジェラート屋。
鉄道車両を使ったアイス屋ー雪諾號(SNOW EXPRESS)

その名は「雪諾號(SNOW EXPRESS)」。
Facebookのページもあります。

新しい名前をつけられたアイスクリーム車。第二の車生を与えられて満足なことでしょう。
中国語がわかる人は「ん?」と違和感を感じると思います。そう、「イタリア」は台湾では「義大利」。まあ、中国式の「意大利」でも通じるには通じますが、台湾人からあまり良い顔はされないでしょう。

オーダーの仕方は、
①カップかコーンか選択
②1種類か2種類を選択
③アイスの種類を選択
という流れになっている。

中には「タイミルクティー味」「バーボンウイスキー味」など、ちょっと変わったものもある。
真ん中の茶色いものは、「ほうじ茶味」らしい。

車両の半分は販売スペース、半分は飲食スペースとなっており、「月洞門」もおしゃれに活かされています。
同じ車両を使ったパン屋・カフェも!ーHorli Baking
アイス屋ができたかと思ったら、お次は同じ車両を使ったパン屋兼カフェまでできていました。
場所はアイス屋からLRTで1駅進んだところ、LRT「壽山公園」の前にあります。

「厚里 Horli Baking」という名前のお店です。

このように、ただの展示物に見えますがただのパン屋兼カフェです。

このように、おいしそうなパンが並んでいます。
HPによると、定休日を除く毎日12:30〜13:00頃にできたてのパンが運ばれるとのこと。
このパン、「手撕包」という名前がついていますが、「手撕」は「手でちぎった」という意味なので、「手でちぎったパン」…って何?パンの工法だと思うけど、詳しい方教えて。
2025年の中秋節は10月6日ですが、月餅を模した限定パンも売り出し中とのこと。詳しくはHPまで。

店内には飲食スペースもあり、アクセントである「月洞門」も活かされています。
なお、中で食べる場合はコーヒーなど飲み物を1品以上頼んでねとのこと。
列車を見るもよし、アイスやパンを愉しむもよし。
高雄の旅行スポットがまた一つ増えましたね。
場所はこちら!
「SNOW 雪諾義式冰淇淋ー雪諾號(SNOW EXPRESS)」
■営業時間:11:00〜18:00
■定休日:なし(だが、旧正月などは休みの可能性ありなので要注意)
■HP:Facebook / インスタ
※なお、このアイス屋の本店は台南の安平にあります。
「厚里 Horli Baking·手撕包専売店」
■営業時間:10:30〜18:30
■定休日:火曜日
■HP:トップページ / Facebook / インスタ

お店がある地域、哈瑪星の歴史はこちら。
「哈瑪星」が日本語の「浜線(はません)」なように、元々日本人が開拓した地域なのです。

高雄のおいしいチャーハン屋のお知らせ!