大阪には、けっこう台湾料理店が多い。しかも「本物」である。本来なら華僑がいる神戸の方が多いはずなのだが、あるのは「偽物」ばかり。それとこれとはどうやら関係なさそうである。
神戸住みの私も、
台湾料理食うか…
となると、わざわざ大阪まで出て行くほどである。
今回はそんな小さな台湾料理店を。
大阪の台湾料理店「好呷」(ホージャー)
大阪にある好呷 (ホージャー)というお店である。
好呷とは台湾語で「おいしい」という意味であり、発音は「ほーじぁー(ho tsiah)」となる1。なお、台湾華語(北京語)で「おいしい」は「好吃(ハオチー hao3 chi1)となり明らかに発音が違う。
店内はこぢんまりとした広さで、カウンター席がメイン。テイクアウトが多いのかさほど席数も必要ないようである。
メニューと注文の方法
この店のメニューの見方及び注文方法は、少し変わっている。
カウンター(またはテーブル)にあるQRコードをスキャンすると、メニューが出てくる。
この画像のでスキャンしてもらっても出てくる。
ここで言語が選べるのだが、
日本語:わかる
英語:わかる
簡体中文:え?
「繁体中文」ではなくて?思わず四度見くらいしてしまった(笑
気を取り直してメニューを押してみよう。
このようにメニューが出てくる。
左のサイドメニューをタップすると、焼き鳥や鶏排、ドリンクなどのメニューが出てくる。
ドリンクのページを見ると、好きな人は好きらしい「黒松沙士」や、台湾の飲み物とくればお馴染みすぎてもう珍しくもないタピオカミルクティーなど、台湾らしさがあふれるドリンクが画面いっぱいに現れる。
私も、久しぶりにタピオカを飲むかと思ったのだが、ダイエット中につきこれは太る…と判断して止めた。
注文したい品を選んでカートに入れ、カート内の品を確認し下の「送信する」を押すと…
これで予約完了。鶏排弁当と迷ったのだが、ここは原点に戻って魯肉飯にした。
あとは現物が来るのを待つのみである。
ここで、重要なことに気づく。
スマホ持ってない人はどうするんやろ?
これは何のことはない、紙ベースのメニューもある「はず」で、口頭で注文も可能の「はず」。なぜ鉤括弧をつけているかというと、未確認だからである。
ルーローファンのお味はどうか?
待つこと数分、やって来たランチがこちらである。
「弁当」の名のとおり台式便當に似ている容器で参上したルーロー飯セット。
メインの魯肉飯(ルーローファン)は、THE TAIWAN屋台風味と言ってもよい味であり、良い意味で日本人に媚びを売っていない味。これを食べると台湾が懐かしくなる人が出てくるだろう。
画面上の野菜はキャベツ炒め、右の茶色いのは厚揚げの台湾風味という感じか。
この厚揚げが、予想外に美味い。筆者はグルメ関係については、「毒入ってなきゃいい」「腐ってなけりゃいい」程度の無頓着なので、この厚揚げ系が台湾にあるかどうかわからない。が、味は台湾のどこかで食べたことがある味である。
読者の方も、一度食べて
台湾にあるよ!
と感じた方はお知らせして欲しい。
もしなければ、「阿吐阿給」(あつあげ)として台湾で売っても良い(笑
ドリンク付きを頼んだので、漏れなく台湾の凍頂四季春茶がついてきた。凍頂は烏龍茶の一種で、台湾独特の烏龍茶と言っていい。四季春茶は春夏秋冬いつでも葉が採取できることから付けられたもので、若干甘みがあるお茶である。
なぜかは知らないけれど、私は凍頂烏龍茶系統を飲むとなぜか頭が痛くなるのだが、同じ人居ないだろうか…私だけなのだろうか。
最後に
魯肉飯は、掛け値なしの台湾味なので台湾に行きたいけど行けない…でも台湾飯を大阪でという方にはいいかもしれない。
他のメニューは試していないが、次に来る機会があれば鶏排を試してみたいと思う。タピオカはダイエットが終了するまでお預けである。
このネックは、場所。
大阪の島之内という大阪の土地勘がない人には少し、いや、けっこうわかりにくい場所にある。交通の便も、いちばん近い地下鉄の松屋町駅や長堀橋駅から徒歩10分の距離。大阪人でも市内に詳しくない府内在住なら、
松屋町駅?そんな駅あったっけ?
と一瞬考えてしまうほどの隠れスポットにある。いや、大阪市内のど真ん中なのだが、それがかえってわかりにくくしている。
しかし、台湾が少し懐かしくなった方は、気さくに食べられる台湾小吃をお試しあれ。