中国人の嘘とは

中国人は嘘つきばかり中国情勢

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「嘘」の実例

徐海波という中国のコラムニストがいる。彼は日本在住経験もあり、新聞に日本についての記事を書いていることが多いのだが、その中にこんな話がある。

日本在住中、彼は様々な在日中国人と接触してきたのだが、彼らにはある特徴があるという。それが「嘘をつく」。
具体的にどんな嘘をつくかというと、「先祖を偽装する」というもの。

中国人A
中国人A

自分は孔子の子孫なんだ

中国人B
中国人B

あたしは李白の子孫よ

なぜそんな嘘をつくかというと、理由は簡単。日本で有名だから。
つまり、日本で有名な歴史的人物の子孫を名乗ることによって、日本人にすごいと思われたり、日本人とお近づきになりたい、友達になりたい的な意図を以て、意図的に嘘をついているのである。

これぞ、上述した「中国人の嘘は目的達成のための戦術的・戦略的虚偽」「中国人にとって嘘は目的達成のための道具」という意味がわかったことと思う。

徐氏は、一つ興味深いことを指摘している。
中国人の嘘は特に珍しくないのだが、在日中国人の嘘はもはや「虚言癖」になっていると。なぜかというと、日本人はその嘘を真に受けてしまい、

すごーーーい!!

となるから、承認欲求がもっと満たされたくどんどん嘘をつき、それがエスカレートしてしまうのだと。
日本人のせいにされてくれても甚だ迷惑なのだが、一面を突いているのも事実。日本人、白痴なくらい相手の言うことを信じてしまうのである。そこに中国人が付け入るという構図である。

もう一つ、この話が面白かったこと。それは…筆者も中国で同じシーンに出くわしたからなのである。実際に私が出会った、中国人の「戦略的虚偽」の実例を。

広東に留学していた四半世紀以上前のこと。「関(かん)」という姓の中国人がいた。
中国人の身分証(ID)には、漢民族なら「漢」など、民族名が記載されている。彼のIDを見ると漢民族ではなく「満」(満州族)と書いており、本人も自分は満州族だと自称していた。

ある日、彼が初対面の日本人数人に自己紹介をしたのだが、そのあいさつが、

関

僕、『三国志』の関羽(かんう)の子孫なんだ

関羽といえば、三国志の中のヒーローの一人であり、準主人公と言っていいほどの有名人物。そう自己紹介されると、三国志を知っている日本人なら、

うわーすごい!

となる。実際、初対面の日本人はすごいとばかりに目を輝かせ、彼もえっへんと誇らしく胸を張っていた。

が、おいお前ちょっと待てと私が物言い。

筆者
筆者

お前、確か満州族だと自分で言ってたよな?IDにも満州族って表記されてるよな?
北方遊牧民族の女真族と『三国志』の関羽がどうつながるんだ?証拠は?

私に痛いところを突っ込まれた彼は、薄ら笑いを浮かべていた。

お前、すぐわかるような出任せをぬかすんじゃねーよといちおう釘を差しておいたものの、彼は大いに反省したはずである。

関

今度、こいつ(私)がいないところで言おう…

とね。

日本人から見ると、満州族の関氏が関羽の子孫を語ることは、100%不純物なしの嘘である。が、関氏はどこかで、『三国志』と関羽は日本人ウケがいいということを知ったのだろう。日本人とお近づきになるために同じ姓である関羽をダシにし、関羽の子孫を名乗ることによって仲良くなろうと。

日本人と仲良くなりたい。その目的のための戦術ツールとして関羽を使い、「虚偽報告」をしているのである。

しかし、これは中国では悪い事ではない。嘘を嘘と見抜けない方がバカ、それが中国社会の掟。

関氏はキャラ的に無邪気なところがあるので、こいつまたホラ吹いてやがる、仕方ねー奴だなと許せるところがある。しかし、これをビジネス・外交で「戦略的虚偽」を連発してくるのが中国。
彼のこの「嘘」は、中国人の頭の中が実によくわかるエピソードである。

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え!?これも嘘!?

さらにこの話は、これで終わらない。
関氏の「満州族」ということ自体も、実は「嘘」だった可能性すらあるのである。

中国には有名な「一人っ子政策」というものがあったのは説明不要だろう。
その一人っ子政策、案外知られていないのだが、いくつか例外事項が存在していた。農村に住む農民は、地域によるものの2人は最低OK。

そしてもう一つの例外事項がありる。それが少数民族。少数民族は一人っ子政策の適用外で、出産人数も特に制限なしだったという。
これを逆手に取り、漢民族なのになんと少数民族になり、子どもをいっぱい生むという抜け穴が存在していたのである。
漢民族なら制限がかかるが、少数民族なら無制限。漢民族からジョブチェンジならぬエスニックチェンジ(!)して少数民族になる人も、実際にいたのである…。

深圳で働いていた時のこと。行きつけの日本食レストランの「湖南省の少数民族」の女の子と仲良くなり、ぶっちゃけ話をしていたところ、
「実はねあたし…」
とこの抜け道を教えてもらったのである。

これも日本人から見ると、明らかな嘘である。が、彼女らからすると「生きるため、子どもを生むための知恵」であり、「一人っ子政策という悪法から逃れるための戦略的手段」。当然罪悪感などありゃしない。
私にこれを教えてくれた女の子も、悪いと思うどころか、

あたし、めちゃ頭いいでしょww

と賢さを顕示するかのように話していたことが印象的であった。上記のフランスの検疫を抜けた中国人と相通じるところがある。

そこまでするか?とその斜め上のたくましさに、日本人は思考が追いつかないと思う。しかし、そこまでするのが中国人。生き抜くためには手段を選ばない。
自己利益と自己生存のためなら、明日カナダ国籍になることも、イスラム教徒になることも厭わない。

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