【認識中国】『論語の逆さ読み』の術−これが中国の現実だ!

論語逆さ読み中国情勢
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『論語の逆さ読み』とは!?

徳富蘇峰の論語逆さ読み
『七十八日遊記』の間違いね…

文章はいわゆる候文なのでかなり読みづらいが、要約すると

徳富蘇峰
徳富蘇峰

論語の文言を真に受けるなよ!意味を逆さに解釈すると中国社会の現実と本質が見える!

ということで、これはいわゆる「孔孟の教え」を文言どおりに受け取り

中国はこんなに素晴らしいところなんだ!それに比べて日本オワタ日本タヒね

となる出羽守系儒学者(出羽守や尾張守は今に始まったことではなく、江戸時代からいた「日本文化」)に対し、いや論語孟子は理想を語ったに過ぎない、現実はむしろ逆だと唱えた。これが「逆さ読み」の原点。

論語の文言を逆さに解釈すると、中国社会の本質があぶり出される…それは具体的にどういうことか。

蘇峰は、いくつかの例を出して説明している。

子曰わく、君子は義に喩(さと)り、小人は利に喩る(里仁第四)

立派な人物(君子)は、物事の判断や実践をする際には道義を基準にするが、つまらない人間(小人)は私利私欲が基準なので自分のことしか考えない

この言葉をまともに、いや、バカ正直に解釈すると、

さくら
さくら

中国には義を重んじる君子がいっぱいいるんですね!!

となってしまう。ネットが拡がる前、いや、YoutubeやSNSが一般的になる前は、これが中国の現実を見た人以外の、一般日本人の認識だった。
現在でも、私のツイートにいっちょ噛みしてくる輩の中には、

義を重んじた三国志の関羽がいるじゃないか!お前は三国志を読んでいないのか!

と反論してくるのが実際にいるのだが、『三国演義』を真実と思ってるの?お前は日曜午後8時の大河ドラマをすべて歴史の真実を思っているバカなのか?というか、お前《三国志》と《三国演義》の違いわかってねーだろ(笑)と画面の前でわらっている。

それはさておき、この言葉を「逆さ読み」すると、

筆者
筆者

前半が孔子の理想で、後半が現実やんか

となる。ここまでが単純な「逆さ読み」。
できれば、そこからさらに歩みを進め、明治大正昭和初期に蘇峰はじめ日本の知恵袋たちが遺した中国見聞録、そして現在の中国人の言動をトライアングルに判断する。そして現在の分析に活かす。
ここまで出来れば、立派なOSINT(オープンソースインテリジェンス)である。防衛省からスカウトが来るに違いない…私の元にはまだ来ないが(笑

もう一ついってみよう。

子怪力乱神を語らず (述而第七)
先生は、オカルト迷信の類いの話はお好きではなかった(意訳)

これも「逆さ読み」すると、当時の中国人がいかにオカルトな話好きで迷信深かったことがわかる。
それと明治〜昭和初期の書物と現代中国人の動態を照合させると、ぼんやりと中国人の生態が浮かび上がってくる。言語化できるかどうかは別として。

そして、私からも一つ。

巧言令色鮮し仁 (学而第一)
口先だけ上手くて外面ばかり良い人間に、まともな人がいるもんか(意訳)

もうこれは解説不要だろう、ってかいちいち解説させる気か(笑

約100年前のアメリカ人外交官もかく語りき。

ラルフ・タウンゼントの言葉、暗黒大陸中国の真実より

日本人と比較しているため、我々には非常にわかりやすい。
中国人は口先だけペラペラ甘いことを言うし人当たりも良いけど、口ばっかりで信用に値しない。
対して、日本人は口数も少ないし愛想も中国人に比べたら悪い。でも、決して嘘をつかない。信用できるのは明らかに日本人の方である。よって我が国(アメリカ)の親中政策は間違っていると、この著者は主張を貫いている。

これが100年前の「巧言令色」。彼らの巧言令色っぷりは、2500年前から変わってないのである。

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