【認識中国】「台湾メディア」に気をつけろ!!

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台湾メディアを使った中国の情報工作 東亜コラム(台湾・中国・香港情勢)

先日、あるX垢でこんなニュースを拡散していた。

「台湾メディア」が何か言ってるようだが、SNSの世界で「台湾メディア」を前面に出してくるのは危険なサインである。

このポストの引用元は「レコードチャイナ」という、中国情報を扱う人間にとっては「レコチャイ」でお馴染みの中国の日本語メディア。
そして、そのレコチャイが引用している「台湾メディア」の正体とは…

「中天新聞」である。

「中天新聞」とはかつて台湾に存在した「中天電視」のネット配信チャンネルで、あまりに報道が「中国寄り」で何度も勧告を受け、最後は停波されたといういわくつきのメディアである。名目上の理由は「放送免許の期限切れ」だが…。
日本ではテレビ局を停波しろという声があがっては政府が庇うという謎の様式美が成り立っているが、台湾では実際に停波されたテレビ局があるのである。
停波され公共の電波が使えない現在は、Youtubeで配信している。

また、そんな遠くない過去にもこんなニュースがあった。

台湾女優の死去で日本旅行に恐怖感じる人が増加、元医師が見解―台湾メディア
台湾メディアのCTWANTは6日、台湾の女優バービィー・スーさん(48)が日本を旅行中に死去したことを受け、日本行きを怖がる台湾人が増えていると報じた。写真は台湾の桃園国際空港。

大切な台湾の芸能人が日本でインフルにかかって死んだ!
日本怖い!日本行かない!

と「台湾人」が日本旅行を躊躇しているという記事である。
またレコチャイだが、こちらも引用元は「台湾メディア」。さて、怪しい怪しい♪

今回の「台湾メディア」とは、CTWANTという名前のもの。
正直なところ聞いたこともない媒体だったのだが、こういう時の「ツイッター知」。Xで台湾人を中心としたフォロワーに聞いてみた。

答えは、「中時」の別動隊メディアとのこと。

台湾のメディア中国時報

「中時」とは台湾にあるメディアグループのことで、正式名称は「中国時報」。英語にすると”China Times”、つまり「中国」なのである。
そして、1件目の「中天」とは同じグループ会社。

そして、「中天」「中時」この二つを束ねているのが「旺旺(ワンワン)」というお菓子メーカー。台湾、いや、中国に住んでいた経験がある人は、このマークのお菓子を見たことがないとは言わせない。それくらい「中国」では非常にお馴染みの会社である。
というか、中国クラスタの人、旺旺って中国の会社って思ってたでしょ?台湾です。

しかしこの旺旺、言ってしまえば台湾の皮を被った中国。中国とべったりすぎて台湾人からも「中国企業」とみなされているほどで、「中天」も「中時」もこのグループに買収されて偏りが激しくておかしくなったと言う人もいる。

台湾メディアは各媒体によって政治的立ち位置がかなり偏っている。その中でも「中時」は「人民日報台湾支部」と口の悪い台湾人から揶揄されるほどの中国寄り。ほぼ中国共産党の情報を垂れ流すメディアと化している。

そんなグループが発行しているCTWANTも、当然スタンスは親中。そもそも「CT」ってChina Timesの略だしね。
日本に例えたら、「中天」「中時」「CTWANT」の関係はフジテレビと産経新聞と夕刊フジ(休刊したけど)の関係のようなものである。

つまり、日本語のニュースにしたのは日本の中国メディア、引用元は台湾の中国メディア。つまりただのマッチポンプ記事だったりする。

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中国の新たな戦術「台湾メディア」

現在、日本人の台湾人への評価は高い。日台関係史では最高潮にあるのではないだろうか。

そんな関係を苦々しく思っているのが中国。人間関係に落とし込めば、

中国
中国

台湾は俺の女アルよ!勝手に手を出すなアル!


と自分勝手に妄想して、日台間の仲を裂こうとあれこれ策を弄しているストーカーである。

対して、日台関係は現在、史上最高なほどのアツアツぶりである。
それだけに、日本人の台湾人への信頼度も高い。

それを中国は利用しようとしている。日本人の台湾への信頼を悪用し、「台湾メディア」という褌を利用して「離間の計」を計っているのである。
韓国語で言えば「イガンジル(이간질)」。この言葉、なんだか懐かしいなと感じた東亜情勢ウォッチャーも多いだろう。

で、中国のストーカーっぷりを何も知らない日本人は、「台湾メディア」発の報道に

日本人
日本人

台湾メディアが言ってるんじゃあな…

と信用し、鵜呑みにしてしまう。

そして、インプレを稼げれば情報の真偽などどうでもいいSNSのインフルエンサーが、この策に乗って拡散させる。

中国の狙いはここである。

これを「夷を以て夷を制す」という。日本がまだ縄文時代だった頃から実例がある中国の十八番である。
今回も、「夷(台湾)」を使って「夷(日本)」を制す方法で、かつ「離間の計」の王手飛車取りを狙おうとしたっぽいが、そんなの中国の手の内がわかっていれば、すぐに見抜ける。なぜなら向こうはワンパターンなのだから。

しかし今後、中国は「台湾」のふんどしを利用して日本へ何かと工作をかけてくると思われる。

なので、
「台湾メディア報道!」
と書かれたSNSのニュースはまずワンクッションを置き、

櫻井よしこのあなたのおっしゃるアジアってどこの国のことかしら?

「あなたのおっしゃる”台湾メディア”は、どこの台湾メディアかしら?」

と櫻井よしこ女史ばりに疑った方が良い。

判断できないなら、筆者をはじめ台湾に詳しいアカウントに判断を投げてみると良い。
ただし、「ただの台湾好き」はこういう政治的プロパガンダとは距離を置いている人が多いので(よって、筆者の垢は台湾クラスタの中でもかなり異質。自分で言うのも何だけど)、かえって聞かない方がいいかもしれない。

台湾クラスタだからこそ言えるのは、日本語で流れる「台湾メディア」発の日本ネガティブニュースは疑えということである。日本人の皆さんは、今後気を付けてほしい。

ただし、このやり口を知っておけば、

中国、また性懲りもなく同じパターンをwww

と笑ってやり過ごせることができる。
向こうの手の内がわかってしまえば、何も怖くないのだから。

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