台北市にある建国高級中学(以下高中)、台湾人なら知らぬ人はいない台湾一の進学校。
伝統的な男子校で総統府の前にある台北一女と台湾の高校の双璧をなしている。
卒業生も、錚々たる面々。いちいち挙げていけばキリがない。

この高校のルーツは日本時代にさかのぼる。
開校は台湾が日本統治下に入って3年後の1898年(明治31)。1920年(大正9)に「台北州立台北第一中学校」と改称され、以降は「台北一中」として台湾一の学校として君臨していた。

台北一中は、台湾にラグビーを伝播させた学校でもある。
ラグビーの強豪校として内地でも名が知れており、全国中等学校ラグビー大会でも2度の優勝を果たしている。
中でも1935年(昭和10)の第17回の決勝は外地どうしの対決かつ同点でどちらも優勝という、ラグビー史に残る珍記録となった。

学校を引き継いだ建国高中もラグビーが盛んで、ユニフォームの色から「台湾のオールブラックス(建中黑衫軍 )」と呼ばれる。
日本の高校との友好試合にもたまにやって来る。
学校のシンボル 紅楼

建国高中の校門をくぐった正面には、赤レンガで造られた古い校舎が来訪者を歓迎してくれる。
その色から「紅楼」と呼ばれるこの建物は学校のシンボルとなっている。
1910年(明治43)に建てられたこの建物は何度か大修理を経ているが、築110年の貫禄を今でも見せている。

この建物、表向きはレンガ造りだが半分は木造であった。
戦後は特に修繕も行われず崩壊寸前で、取り壊しも検討されたのだが、シンボルを壊すわけにはいかないと校長を筆頭にOBも含め猛反対。結果、大修繕の上残ることになった。

昔の紅楼の前は、戦後は噴水になっていたことがわかる。
他の校舎はやむを得ず取り壊しになったのだが、その際、

校舎が取り壊しになります!最後の姿を見に来てください!
と日本へ帰国した台北一中OBに連絡を送ったという話がある。
1998年に台北市の歴史史跡に指定され、現在もその姿を留めている。



