ワンピースのエンディングテーマを歌う大槻マキの歌唱中の「21世紀の『弁士中止』」や、浜崎あゆみのコンサートの突然の中止、セーラームーンのミュージカルの中止など、中国政府による日本のアーティストへの「弾圧」が続いている。
実はこれには、10年前の「先輩」がいることをご存じだろうか。

それは…みんな大好き韓国。
日本では(関係ないっちゃないので)あまり知られていないが、中国では韓国のコンテンツはかなり制限を受けている。
K-POPのアーティストのコンサートはほぼできず、韓ドラもゼロではないものの、ほとんど放送されていない。
それはなぜか。

2016年、韓国へのTHAAD配備で中国が激怒。

韓国のコンテンツを排除するアルよ💢
と命令を出した。これを、俗に「限韓令」という。
これは法律で定められたものではなく、「(共産)党の方針」で明文化されていない。だから「解除」しようがないし、どうなるかは党のご機嫌次第。
中国の政治システムは、「法の上に党」がある。
中国にもいちおう憲法や法律では「言論の自由」がある。韓ドラなどのコンテンツ制限は当然、言論の自由の侵害にあたるのだが、中国では「法の上に党がある」ので党がダメと言えばすぐにダメになる。
これが、中国が法治国家ではないと言われるゆえんである。

「限韓令」は実は現在でも有効であり、今年9月にも韓国の某アイドルのファンサービス会が突然、「当局の都合」によりキャンセルになったことがある。
「限韓令」は、中国人観光客の韓国への制限もあり、団体客は最近まで禁止であった。
が、ここからが中国の勝手なところで、2023年に一方的に解除し、団体客を送り込むようになったという。
「限韓令」を見ると、日本に対して行っている連日の「日本コンテンツ制限」は言わば「限日令」であり、日本だけに行っていることだけではないことがわかる。
「限韓令」が発令されて9年以上経つが、現在も解除されていないしその見込みも立っていない。
「限日令」もしばらくは解除されないと思われる。
韓国の方はまだ中国市場に未練があり、中国依存症恐るべしと感じる次第だが、日本は韓国と同じ轍を踏んではならない。
「党のご機嫌」で準備をご破綻にされるような国とは縁を切り、他のマーケットへの開拓、つまちエンターテイメントのサプライチェーンの再構築を行う大チャンスでもある。
それが、新たな日本経済の船出になることだろう。






