台湾の屋台へ行くと、こんな文字を見ることがあると思う。

「一級棒」
字面だけを見ると、何やらピカピカの高級そうな棒を想像するがさにあらず。
これ実は、日本語の「いちばん」の音訳なのである。
実際、「一級棒」と書いて中文では「いーちーばーん」と発音し、台湾に残る日本語の残滓なのである。

発音はこちら!
話は変わって、「コカコーラ」は中文で「可口可樂(乐)」と書く。

可口可樂の歴史は古く、1937年(昭和12)の第二次上海事変での上海市街戦、日本軍陣地の背景広告として出てくる。

なお、”屈臣氏”というのは台湾でも見ない日はない香港発祥のドラッグストア、ワトソンズ(Watsons)のことである。実はワトソンズってドラッグストアとしてはかなり歴史が古いのである。
この”可口可樂”、「コカコーラ」の音訳であるのはもちろん、「おいしくて幸せ」という意訳でもある。外来語に訳しにくい中国語にあって、名翻訳として非常に有名なのである。
実は、この”可口可樂”に匹敵する名翻訳なのが、今回の本題「一級棒」。
”棒”は文字通りの意味だけでなく、中文では「良い」「すごい」という意味もある。なので、「一級に」「良い」、つまり「すばらしい」「最高級の」という意味になるということである。